厳しさを増す就職活動。そんな中、Twitter や Facebook といったソーシャルメディアを活用した就職活動(通称「ソー活」)が注目されています。
これまでは、企業の新卒採用ページや大学生向けの就活ポータルサイト、あるいは大学の就職部や大規模な就職セミナーなどが重要な情報源となっていましたが、それに加えて Twitter や Facebook といったソーシャルメディアを就職活動の武器とする動きが近年見られています。
「ソー活」は、学生にとって様々なメリットがあります。ひとつは企業の Twitter アカウントや Facebook ページをフォローしていれば更新された情報が随時自分のタイムラインやウォールに表示されるので、情報の取りこぼしが軽減されるという点。2つめは就活中の学生同士でネットワーキングすることにより、情報収集と共有を友人・知人同士で連携して行うことができる点、そしてもうひとつは企業によっては社員と交流できる機会もあり会社の現場の生の声を聞くことができるという点。「ソー活」は就職活動のための情報収集のスピードを上げ、その密度を濃くすることが期待されています。
なぜ今就職活動に、このようなスピードと密度が求められるのでしょうか?
その背景には2011年度より適用された日本経団連の「倫理憲章」見直しがあります。これは就職活動が早期化しすぎることにより大学生が学業に専念できなくなるという影響を踏まえ、学生が本分である学業に専念する十分な時間を確保するためのものです。従来は10月1日に解禁されていた企業の新卒採用情報。その公開を12月1日に2か月後ろ倒しにし、2012年3月末までは「採用広報期間」として、採用選考は2012年4月1日に解禁するというものです。これによって、学生は4か月という短い期間の間に自分の希望進路を決め、企業研究をし、選考に向けた準備をしなければならなくなりました。「短期決戦」の中でいかに密度の濃い情報を効率よく入手できるか。そういった背景により「ソー活」による情報収集のスピードと密度が求められています。
企業の採用現場では多くの優秀な学生達の応募を増やす為に、2009年頃からTwitterやFacebookなどのソーシャルメディアにアカウントを開設して、採用情報を発信したり学生の応募を受け付けている企業が増えてきています。
学生とのやり取りをソーシャルメディアで行うことにより、その企業の採用担当者と直接やり取りをする事で、企業文化など深い理解を得られる一方、採用担当者は採用基準を満たす人物であるか、興味分野、または交友関係など履歴書には現れない学生の情報を得て採用の可否を決める企業も存在します。中にはITリテラシーを問う為Twitterのフォロワーが100人以上いる事を会社説明会参加の条件とする企業もあるようです。
また、メディアでの関心も非常に高まっています。
リクルートでもso活という言葉を使用しており、2011年1月に放送されたワールドビジネスサテライトでもso活特集が組まれ、その後Twitter上でもそれが話題となりました。
「ソー活」が加速する中、間違った活動をし、トラブルになる就活生も続出しているようです。
例えばツイッターによるソー活で、社長や肩書きのある人をフォローしただけで満足する学生、企業の人間からフォローされたり、1度リプライされたりしただけで『繋がりができた』と勘違いする学生も多いそう…。そのような学生が採用を見送られると、逆ギレメッセージを送ったり、裏アカウントを作って愚痴を書き込んだりする人なんかもいるようです。企業側にとっては、優秀な学生を見いだすと同時に、ダメ学生も浮き彫りにするツールでもあります。
このようなトラブルを起こさないためにも、今一度ネットマナーを考えてみてください。
『i活』って知っていますか?
活(アイカツ)とはiPhoneなどのスマートフォンを利用した就職活動の略。スマートフォンの普及によりiPhone等でエントリーシートや説明会の予約をなどをする学生が増え学生の間でiPhone等を使った就職活動のことをi活と呼ぶようになったそうです。
これによって利便性が高まり、就職活動はより効率的になりますが、相反してi活を行う学生が増えてきている為就職活動の激化の原因になっているともいえます。むしろ、i活をしなければ企業の説明会などに参加すること自体が難しいケースもある為、一部の大学ではi活を学生に向け推奨しているそうです。